なくなってしまったもの  |  OOKURA

なくなってしまったもの

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八月最後の午前中

適当に言うと10:00

僕は小さな港を

歩いている

1

現在の僕にはまだ港の思い出がないので

これが港の思い出の一回目となる

2

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思い出が一つ増えると

ぽんっと言って

古い思い出が一つ

消えてしまう

かもしれないかも

しれない

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3

なくなってもいい

思い出を一つ探そうと

僕は歩くスピードを上げて考えることにした

4

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5

どんどんと

ぼくは歩いたから

港の端っこへ

出てしまった

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港の端っこには

橋が架かっていた

6

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橋を渡った先は

森になっていて

三階建ての神社が一つあった

それにしても

へんなところへ

来てしまったものだ

わっはっはっ

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7

三階建ての神社とは

かなり珍品である

その三階から死んだ親父が手を振っていた

8

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