Aix en provence 1er  |  Hatake

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飛行機の中で

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ノートルダム大聖堂 in Paris

 帰りの切符を持たない旅は、初めてかもしれません。30という意味深なお年頃。
 真っ当に新卒で仕事していれば、そこそこの位置に居そうな年にも関わらず、仕事を辞めて人の金で日本を出てしまいました。のんきな女の一人旅なんていいご身分ね!と捉えられても文句は言えませんね。実際は、もちろんそうではないんだけども。
 日本で仲良くしていた友人に、フランスへ行くことを詳しくは伝えませんでした。おそらく、この今の瞬間にも、未だ私が中国大陸を飛び越えた事を知らない人もいるでしょう。明確な理由があってそうした訳じゃないんだけども。
 やっぱり、帰ってきた時の自分が想像出来ないから、旅に出ると言いたくなかったのかな。プライドの問題、とい事でしょうか。
 下らないとは思いますが、出発前の私がこんなだからこそ、この無駄な傲慢さをどれだけ削り落せるかが、この旅の課題なのかもしれない。

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 チュルリーで降りると、「Vous etes Japonaise?」(あなたは日本人ですか?)と言って、おじいちゃんが私に近付いてきた。
おじいちゃん:「もし、電話番号を教えてくれたら今度食事でも」
私:「いや、持ってないし」
おじいちゃん:「僕のを教えてあげるから」
私:「紙もペンもないから」(あるけど)
おじいちゃん:「いやいや、警戒しなくても大丈夫。お茶だけだし」
私:「・・・・」
おじいちゃん:「僕の電話番号知っていれば、スイスに来た時には遊びに来ればいいし」
私「(それはちょっと面白そう、とか思ったりしつつ)いや、大丈夫」
 完璧なナンパじゃないですか!っつーか、よりによって何でパリで1番初めにナンパしてきたのがおじいちゃん?私も終わってるのかしら。

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パリでナンパ

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ノートルダム大聖堂の床 in Paris

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バスティーユへ!

 これはオスカルのセリフ。
 姉、フランス人の友人フローラとバスティーユで再会の約束。3人でマレ地区をふーらふーらする。
 フローラは喫煙者、会った時も煙草を吸っていて、それをどうするのかなって思ったら、普通にポイ捨てしていた。今フランスではカフェもレストランも全て禁煙になったので、吸える場所が限られています。つまり、自宅か外が喫煙場。(とかいって、実際はカフェのエクステリアで「灰皿を置かなくなった」だけで、吸ってる人はいる)町を歩いていると、仕事を抜け出して外で吸っているらしい人をよく見る。なので、歩きタバコは目下当たり前の町になりました。(これは昔からかな)
 当然吸い終わった煙草を携帯灰皿に、なんて人たちじゃありませんから、ポイです。まぁ、犬のフンもよく落ちてる町だからな。似たようなもんか。掃除する人がまとめてすればいいっていう。確かに清掃の人はよく見る。合理的なのかなんだかなー。

サンジェルマンデプレ教会 in Paris

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A tout a l'heure!

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オランジュリー美術館 in Paris

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 モネの描いた「睡蓮の庭」の為に作られた2部屋、それぞれに4面あって、モネ自身がこういった円形で飾ることを考えていただけに吸い込まれるような迫力。湖嫌いの私としてはちょっと怖いくらい。海外の美術館の良さは、空間の広さ。そして光の柔らかさ。日本で美術館行くと人の頭ごしに絵を見るのが最悪。絵画は概ね癒しだと思うのですけど・・あれでは全く本末転倒です。今回時間もあるからとイヤホンを借りてゆっくりひとつづつ見て回ったら3時間半近くかかった。さて出ようかなというところで、出口で警備員が寄ってきて「君の友達の年老いた2人の男の人は先に帰っているよ」と言ってきた。ここまで連れてきてくれたムッシュ・ギー氏とピエール氏は私を3時間近く待っていたようなんですね!「a tout a l'heure」といって入る前に別れたんですけど、この言葉の意味を、私は今ギー氏の家にお邪魔してるから、「また家でね!」と解釈して別れたつもりが、ギー氏的には「後でね(外にいるから)」という事だったんですね!家に帰ってから、平謝りの私。反省。

ラデュレのマカロン in Paris

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フランス語なんて!

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 フランスに来てまだ数日。言葉が上手く使えずにイライラ募っていた頭の中身。先日姉が来た事によって日本語を使う数日を経たら、逆に頭が整理されたみたい。フランス語を詰め込むだけ詰め込んで、必死にそれを組み立てたり壊したりしながら模索してしゃべっていた数日間で頭の中パンパン。それが日本語で整理されたら少しフランス語が使えるようになってきた。
 それともう1つ。「これを話したい」という欲求が「間違えたら恥ずかしい」という気持ちを超えたんだね。日本は「恥」の文化だから、どうしても「間違えること、恥をかくこと、義を欠くこと」に抵抗がある。でも、これは言葉を習う上ではいらないのよね。恥を捨てろ、というのはかーなーり難しいけど、恥よりも別の欲求、例えば、「私のフランス語がめちゃくちゃだろうけど、とにかく話を聞いてくれ!」となると、言葉はすんなり出てくるようになるんだね。
 ま、元々私がおしゃべりだから、黙っていられないのもあるんでしょうけどね。

 マレ地区はオシャレな今のパリを知るのに良い場所だから、散歩にもってこい。で、ここで気付く、パリで見かける摩訶不思議ー。
 店の看板や窓に書かれた文句が実際と違ったりするという事実。例えば、「薬屋さん」と書かれている店でも、商品を見ると、鏡だったり櫛だったり。どう見ても薬屋ではなかったり。「美容院」と看板出している店も、洋服屋さんだったり。
 何故こういう事が起きるかというと。こういった店の外観というのは、たいていとても古いものなんですね。ある薬屋さんなんて、窓に「アロパシー(逆症療法)・ホメオパシー(同毒療法)」とか書いてある。いつの時代の薬屋?このレトロな外観を気に入ってそのままにしている店もあれば、入れ替わりが激しすぎて看板がついていかない場合もあるとか。
 要するにあんまり気にしてないんだな。さすがフランス人。

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パリの看板にアテンション!

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インテリアデコレーション in Paris

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 フランスの朝食は、そもそもあまり食べないのが基本。コーヒーだけ、という人も多い。不思議なのが、朝食に甘いものばかり食べる事。ショコラも、コンフィチュール(ジャム)にしても、果物とか・・糖分を朝取ろうとするのかな。日本のように、朝から調理されたものを食べる習慣はないように思う。火を使って料理ってまず無いかな。
 それとタバコも日本と違う。この間寝る前にフローラの部屋でタバコを一本ちょうだい、って言ったら出てきたのはcigarette(シガレット)。tabacではなくて、手で作るタバコ。専用の紙に葉を乗せて、フィルターを乗せて、手でくるくる巻いて端っこを舐めて止めるヤツ。出来上がった形はタバコを細くしたような感じ。作ってる姿と、細い煙草に火をつける感じが妙に怪しいけど、吸ってみると規制のタバコと変わらない。ちょっと強めかなというだけで。
 こっちではcigaretteの方が規制タバコより安くつくので一般的なのだそうです。なるほど。

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ノートルダム大聖堂 in Paris

フランス人の朝食とタバコ

屋内マルシェの屋根 in Creteil

フランスの魚屋さん

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 パリ郊外の静かな住宅街、クレテイユ。知り合いの家にお邪魔しているので、ここで日本料理でも作るか、とマルシェに出向く。魚屋さんももちろんあります。しかし港町じゃあるまいし、どうゆう流通で魚が運ばれているのかわからないけど、凍ってはいない・・という事は新鮮さは微妙。火を使わずに食べる事が無いから、こっちの人は気にしないんだろうけど、日本人の目に適う魚というのは、外国ではなかなか難しい。刺身で食べる文化がないから、魚の切り方も肉とほぼ一緒です。刺身包丁なんておよそ見ない。(当たり前)魚ってやはり切り口が大事。そういう点では日本人として海外の生魚が美味しく見えることは無いんじゃないかな。魚は日本が一番!この日は日曜日だったから、買い物に一苦労。日本みたいに日曜にやってる店は少ない。
 ここのサービス業は緩めだよね。昼休みは1~2時間とるし、日曜は店を閉める。皆が統一していたら、日本のサービス業もゆっくりできるかもね。でも結局そういう隙間を狙って儲ける人が出るんだろうなぁ。