写真集7  |  suzukisuzuki

写真集7

1

 散歩が好きでして、大体が散歩中に撮影したものです。見て頂けたら幸いです。

2

 老人の背後に駐車される白い車。この車の屋根に昇る方法を幾つか挙げる事が出来る。
 一つ目、それはタイヤに脚を乗せ屋根に備え付けられたルーフキャリアを掴んだ後、よじ昇る方法。一番ベーシックな手段と思われる。また、タイヤに乗った際の弾力感に少々のレジャー感でも見出し楽しめたら幸せなのではないかと思う。
 二つ目、それは忍者を想像して欲しい。「忍者の世界に入れ」とまでは言っていない。忍者を想像して欲しいと言っている。だから、尻込みという選択を今回は無しにして頂きたい。そう、貴方は忍者。車の後部同士が向き合ったスペースを使う、俗にいう三角跳びを行えばよろしい。車両のボディを多少傷付ける事になるかもしれないが、男の株を上げたいのなら挑むべし。
 白い車の屋根に登りたい時は、そういった形でよろしくお願いします。

3

 この近辺、とてつもないロマンチストがいる事を予感させる。ロマンチストは、さざ波や水平線、浜辺でハシャぐ若者を桃源郷でもあるかの如く見つめ、無造作に視線を移し続ける。そして、時折飲むコーヒーとその後の深いためいきを合図にしばらく現実の世界へと我に返り、再び眼前の光景に幻想を描く…。寄せては返す波の如くこれを繰り返しながら、潮の香りは遠い記憶をたぐりよせ、終わりのない波音は時間の奥ゆかしさを与える。
 考えただけで楽しそうであり、是非真似をしたいと思う。ただ、信号が赤いので今回は縁がありません。

4

 面という匿名性を利用し、子供をシバく。

5

 中学時代、歴史の授業にて要チェック項目であった前方後円墳。偉い人物の墓であるその上に登り、景色を眺めるツールとして使われている現状を見る限り、先人の威厳は皆無に等しい。
 そういった解釈をしてしまいがちですが、登られたらナメられているという考え方は健全ではありませんね。富士山に登る人は富士山をナメているわけではないし、「富士さん」と目上に対する呼称のフレイバーも感じるし、これは共存でしょう。

6

 矢印によって空中を浮遊する男女を演出。要するにこれは浮世離れの世界であり、男女の現実逃避やドラッギーな背景を暗示する。
 当然多くの人はこれを見て、前方にトイレが存在している事を頭に描く。しかし、冒頭のストーリーを軸に話を進める事で、カップルの刹那的感情から生じる肉欲的性生活が窺え、僅かではあるが卑猥なムードと淫らな映像を脳内にて享受する事が可能なのだ。このカップルが後先を考えなければ考えない程、こちらは恍惚とし体温は上昇するシステムという訳だ。
 さて、矢印が男性の性欲を表しているという見解も耳にする。ならばこの後、隣の女性には卑猥な運命が待っており、その一部始終を俯瞰の目で見ていた第三者的覗き見エロスが「この先…」と語り出しているようで不吉。男性による女性への悪辣な行為を生々しくナレーションするのだろうか。しかし、めくれたら嬉しいとされるスカートは平面で描写されており、この話は現実的で無いし意味も無いし興奮も無い。

7

 行き先はドープなのかもしれないし、そこで待つ友達もドープなのかもしれない。帽子以外は全てドープなのかもしれない。

 「臭いものにフタ」などという言葉がこの国にはあり、政治家を揶揄する場面でよく使われる。マンホールとしては、いつ自分に対して使われるのかと不安。しかし、木の葉は平穏なイメージを与え、カモフラージュは無事成立している。ただ、マンホールという名称は下ネタとしての使用が可能であり、油断は禁物です。

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写真集7
作成日:2011 年 04 月 07 日

  • 著者:suzukisuzuki
発行:suzukisuzuki

©suzukisuzuki 2011 Printed in Japan

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