写真集  |  suzukisuzuki

写真集

 散歩が好きでして、大体が散歩中に撮影したものです。見て頂けたら幸いです。

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 とある迷路にて、散在する扉。字体に着目すると、直線がしっかり引けている点や「ドアー」と確固たるネーミングとして成立させようとしている点が見受けられる。おそらく会議室にて会議の時間を事前に設けたしっかりとした感じの大人複数人が、扉の大きさ、材料、字体、字の色、誰が作るのか等について密に話し合った事が汲み取れる。
 さて、この扉の大きさが気に食わないと感じる男性が多いかもしれない。この扉をくぐる為に体を小さくするくらいなら、と逆にクリアに励むんだり励まなかったりする者がいる。優しい扉を稚拙な男は受け入れられず、逆にクリアの糧に変換し、奮起する者がいたりいなかったりもする。
 くぐったその瞬間、負けが確定する。わざわざお金を払い遊びに来た者としてそれは、遊びという要素を自ら破綻させ、時間とお金の浪費にただ勤しんだ事になる。考えただけで恐ろしい扉。

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 いけしゃあしゃあと車の横に並列駐車をかませる運転手の精神力は、この自転車を漕ぐ事で培われたのだろうか。自転車の持つポテンシャルを過大評価した結果、栄光の両脚、不屈の精神を手に入れた運転手。不可能を可能にした運転手。一体何をそんなに運ぶのだろうか。疑問はその一点に集中する。

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 植木鉢の中に収まり、本来人目に触れてはならない部分が丸見えになられている。「下ネタに匹敵する」強い確信とそれに伴う野次馬根性がシャッターを押させたのだが、それは間違いである事にすぐ気が付いた。これは土、土でしかない。
 植木鉢のこの悲惨な状況を三つ葉のクローバーが生えるまで黙って泳がせている家の主人はいかがなものだろうか、と鼻息を荒らげご立腹な人がいるかもしれないが、ここは主人の私有地ですので、ほんともう、別に関係ありませんね。よく見るとこれ、バケツですね。

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 糞の為に生まれ、糞の為に三角形で待機、糞の為に感謝もなくひっぱられ、成れの果ては糞まみれ。なぜ白いかといえば、残糞具合を見極めやすいから。存在理由は全て糞の為。美輪明宏さんは「花はとても献身的」と話されていたが、トイレットペーパーの犠牲的精神を踏まえた上での発言だろう。
 どの程度ロールされているのかが50メートルやら60メートルとやらでパッケージに表示されているものだから、体育の徒競走感は否めない。卑猥な言い方かも知れないが、もし糞を拭う場所がよく走り回ったあの校庭の砂利道であったら、穴は傷だらけです。紙は本当にありがたい。
 それにしても、一体どの部分まで拭いたら良いのか。追求してくと穴の中へ焦点が絞られるのは時間の問題。初日は第一関節、その後第二間接、第三間接までディグした事で我が腸内の終わりなき糞の存在に気付き、自分は糞を持ち運ぶどうしようもない奴だと自己嫌悪に陥るのはよしましょうか。
 

 盆踊りにあまり馴染みが無い。いざ見に行くと、どこに目をやっていいのかわからない。とりあえず反時計回りに次々入れ替わる目の前の熟女へ視線を送る。年を重ねる事から逃れたいが故の反時計回り、という風に一見見受けられる。が、しかし、実際はそんな単純なものでは無かった。奥ゆかしい動きの中に秘められた華やかな所作一つ一つは、命を削っている儚さを含んでいるからこそ美しい。そんなメッセージを体現している様だった。
 何より、黄色い浴衣が三連続で目の前を通った時は四人目を期待せずにはいられないし、五人六人とエスカレートしてしまうのも仕方がない。結果として大半が黄色であったので大いに期待に応えていた。次第に、もう我慢できない的な途中参戦者の私服により、調和のとれた黄色い盆踊りとの間にミスマッチが生じる。これに興じること数分で盆踊りは終幕を迎える。

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 わざわざ遠い国から来てくれてどうもありがとうございます。きっと慣れない事も多いだろうけど、この国は良い所だから毎日楽しんでください。両親は元気ですか?あなたがこうやって異国で立派にやっている事、きっと喜ばれているのでしょうね。食事には慣れましたか?とは言っても、この国はあらゆるお店が溢れているし、プリングルスもあるし、不自由しないかもしれませんね。もう、サンキュウベリーマッチですね。

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 これが社会の危険分子となり得るのかはさておき、ドライバーがこの様な態度で生活するに至った事の発端は何なのか?
 掘り下げてみると、小学生時代まで時を遡る。そう、それは算数の本末転倒ぶりを感じずにはいられない四捨五入の授業ではなかろうか。それまでは3であるものを4と答えたものならバツを答案用紙にバッサリ刻み込まれた。ところが教師はある日突然「およそ」という言葉に執着し出し、生徒はだいたいの答えを導き出さざるを得ない日々。それは突如としてやってきた。
 このアメリカンイズム到来が「これ位で大丈夫だろう」や「だいたい平気だろう」という塩梅にどんぶり勘定魂を育んだとしたら、このドライバーは学校教育を忠実に守っていると言える。駐車を四捨五入すると停車になる。そう答えをはじき出したに違いない。