DJ TKD'S HORROR- SHOW DISC REVIEW  |  PARK.101

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DJ TKD'S
HORROR-
SHOW
DISC
REVIEW

 

text by DJ TKD

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CONTENTS

"ALL TOMORROW'S PARTIES 1.1"
Various Artists

"All Tomorrow's Parties Festival
/ATP New York 2008"

The Battles
"Mirrored"

オマー・ロドリゲス・ロペス
"キャリブレーション"

マーズ・ヴォルタ "ゴリアテの混乱"

プレフューズ73
"エヴリシング・シー・タッチト・ターンド・
アンペキシアン"

タイヨンダイ・ブラクストン
"セントラル・マーケット"

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TKD (a.k.a 武田裕明)













twitter : dj_tkd

2010.5.12, 「DAMMUNE on DOMMUNE」!!!!!!!

 大学卒業後、雑誌ライター、テレビ番組の構成などを経て、80年代後半より、DJとして下北沢ZOO、乃木坂DEEP、恵比寿MILKなどで活躍。
 2000年より、漫画原作・構成者としての活動を開始。主な漫画作品に、原作者として『LAZREZ』『皆殺しのマリア』(ともに作画/竹谷州史)、構成者として、『死霊狩り』(原作/平井和正 作画/梁慶一)、『累』(原作/三遊亭円朝 作画/田邊剛)などがある。
 また、書籍「LIFE AT SLITS ライフ・アット・スリッツ」に、「証言者」及び編集協力として参加している。
 現在は、月刊コミックビームで巻末コラム『帰ってきた! DJ TKDの今月のイカレた1枚』連載中。DJとして、Starfuckers Inc. at Bar Isheee他。デパートメントHではレギュラーブース「ガンプラ・ブース」を主導。
 UStreamプログラム「DAMMUNE」元主催。
 BCCKSに、インタビュアーを務めた「カネコアツシ、初監督映画を語る」がある。

ALL TOMORROW'S PARTIES 1.1

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 2000年に英国で始まったポストロックの祭典がオール・トゥモロウズ・パーティーズ。
 毎回一人のアーテストがディレクターとなり、縁ある共演者を選び、ディレクター色の濃いフェスティバルとなる。
 00年はモグワイ、01年はトータスがホストだった。トータスがディレクターの年に行った友人の話によれば、会場内のバンガローに泊まった際、備え付けのビデオ・デッキにはトータスが選んだ映画が用意されていたらしい。
 本CDは2002年度のオフィシャル・コンピレーション・アルバムだ。この年からアメリカでも開催されるようになり、LAで3月にソニック・ユースがディレクターで行われた。ちなみに英国ではスティーブ・アルビニがホストだった。

Sonic Youth Presents (Various Artists)

(ATPR/Vital) ATPRCD2

 このフェスティバル、日本でも開催が予定されているらしい。本当に実現したらテントと寝袋を購入して是非遊びに行きたい。

(2002年)

V.A. "ALL TOMORROW'S PARTIES 1.1"

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 アルバムを聴いているとソニック・ユース色が反映されており脱力的でゆるくて気持ちよい。野外で星を見ながら聴いたら極楽気分だろう。日本からは我らがボアダムスと、ワープからリリース予定があるサタンズ・トルネード名義の秋田昌美氏が収録されている。ボアダムスの生トランス1曲で本作は買い。
 収録されていないがフェス本体はエイフェックス・ツインやデレク・ベイリー、デストロイ・オール・モンスターズ、ジョン・スペンサー、リディア・ランチ、メルツバウ、再結成テレビジョン等々、思わず涎を垂らす豪華な顔ぶれで3日間行われた。ジャンルでいえばロック・電子音響・ノイズ・現代音楽・テクノとなるのだろうが、どちらかといえばそれらのジャンルから零れ落ちた「俺ジャンル」な人たちが集まったものと見た方がいいかもしれない。

 ATP・ニューヨーク・フェス2008に行ってきました。
 ATPはポスト・ロックやインディ・ロックの祭典。ポスト・ロックとは、非商業音楽的なロックの枠でエクスペリメンタル実験的な音楽を志向しているもの。平たくいえば音楽オタクの為の音楽ですね。
 以前にATPのCDで紹介したけれど、機会があれば行きたいと思ってました。僕も一人の音楽オタクとして。
 で、今回マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(長いので以下マイブラと略します)がキューレーターとなり、トータスの歴史的なセカンド・アルバムとサーストン・ムーアのソロ一作目をライブで再現すると聞いて頭が沸騰。大嫌いな旅行も厭わず、飛んでしまったわけです。

All Tomorrow's Parties Festival
/ATP New York 2008

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Curated by my bloody valentine

SEPT.19-21st 2008

All Tomorrow's Parties Festival/ATP New York 2008

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最高級の現在進行形のガレージ・バンドでした。そしてシェラックの演奏が終わって、気持ちが緩んだ途端、奥のフロアで爆音がした。テロのようにライトニングボルトが始まった。その後は地元ブロンクスっ子たちとアホのようなモッシュ大会。相変わらずバカでめちゃくちゃ楽しかった
 最終日はそれまでゆるかったフェスが一変し、カメラチェックが始まり耳栓が配られ、何やらものものしい雰囲気に。轟音バンド、モグワイとダイナソーJrと続き、夜の12時を回った頃に、大トリであるマイブラが登場。
 マイブラは靴を凝視してギターをかきならすシューゲイザーを代表するバンドで、シューゲイザーはノイズの壁が特徴なんだけれど、今回マイブラが作り出したのは壁じゃない、壁をとっぱらったノイズそのものだった。

 イベントのレポートです。
 三日間あるうちの初日。眼鏡っ子が多かった。眼鏡で天然パーマでチェックのシャツを第一ボタンから止めてるようなナード君たちが眼についた。友人はアニマル・コレクティブな人たちと呼んでました。ライブはトータスもサーストンも期待していたのとは違って「ゆるい」感じ。それはそれでよかったんだけど、当時のヒリっとした感じはなかったかな。トリのビルスピは盛り上がってました。
 二日目はシェラック出演日だからか刺青入れた不良が増えた。もちろんシェラックは最高でした。スティーブ・アルビニ先生のゴリゴリなサウンドは最上級のB級グルメのような、比喩になってるのかどうかわかりませんが、とにかく音が旨いのなんの。合間合間に野球の話入れたりゆるい感じのノリなんだけど、音は凶悪でゴリゴリ。

All Tomorrow's Parties Festival/ATP New York 2008

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ほとんどの曲はフィードバック・ノイズに埋もれ輪郭しかわからない。ボーカルはノイズにマスキングされて聞こえない。そこに有るのはハッシュ・ノイズの嵐。そしてあの「ユー・メイド・ミー・リアライズ」のノイズの間奏、後で計った人に聞いたら40分、ただただノイズの海。歓喜。狂喜。異常。耳栓外して聞いてたら耳をやられました。
 結論を言えば、キューレーター本人が最後に全部持っていったフェスでした。NYに行って、全ての明日の音楽はノイズに向かうんだと再確認しました。

(2008年)