ふたりのかみさま  |  matatavi

ふたりのかみさま

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ある所に
二人の神様が居ました。
北の神様はお金持ちで
沢山の子供を連れていました。

南の神様は貧乏ですが
やっぱり沢山の子供を連れていました。

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ふたりのかみさま

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北の神様の畑には 
いつも沢山の食べ物があって
子供達はいつもお腹いっぱい食べることができました

しかし、北の国はとても寒かったので
子供達はいつも、もっと暖かいコートを欲しがって文句ばかり言っていました。
子供達は、北の神様がもっともっと暖かいコートを
くれないことがとても不満でした。

子供達は神様が大嫌いでした。

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一方 南の神様の家は、いつもとても貧乏なので
子供達はいつもおなかが空いていました。

それどころか
南の神様自身もいつもおなかが空いていたので
南の神様は、時折子供達を食べていました

そのため、子供達は神様が怖くてしかたありません

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あるとき北の子供達は、
南の子供が神様に食べられていると聞きました。

北の子供達はとても驚いたので、
北の神様に頼みました
「南の神様が、子供を食べるのを止めさせておくれ」

ところが北の神様は首を傾げるばかり
何もしてくれません

仕方が無いので
業を煮やした一人の北の子供が
自ら南の神様に会いに行きました

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北の子供が南へ行くと
南の神様は その日も子供を食べていたので
北の子供は怒りました

「あなたは神様なのに
 どうして自分の子供を食べるんだ」

すると南の神様は言いました
「お腹が空いて、何も食べる物がないからだ」

北の子供は言いました
「あなたの畑で、食べ物を育てればいいじゃないか」

南の神様は答えました
「私の畑で育てた物はみんな、北の神様に奪われてし まった」

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そう言って南の神様が泣き始めたので
北の子供は驚きました。

「私達の神様がそんなことをしていたなんて知らなか った。 ごめんなさい、すぐにやめるように神様に言 いますから。」

そう北の子供が言うと
南の神様は今度は笑って答えました

「 そんなことをしたら、あなた達北の子供の食べる  物が無くなるとわかっていますか?
  あなたは、自分の畑が何を育てているか見たこと  がありますか?
  あなた達の畑は、コートにする綿ばかりを育てて  いて、食べ物は殆ど育てていないのです」

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北の子供は驚きました。 自分は、自分の畑の作物
を食べていると信じていたのです。

南の神様は言いました。

「私は喧嘩が弱いし、頭も悪いから、いつも北の
神様に負けてしまう。そうして食べ物を奪われて
しまうので、仕方なく自分の子供達を食べている
のです。
 でも大丈夫、私は子沢山で、まだ沢山の子供が居  ますから。」

北の子供は困りました。
どうしたらみんなが幸せになれるのか
わからなかったのです。

「南の神様、あなたが自分の子供を食べずにすむため に、私はどうすればいいのですか?」  

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すると、南の神様は悲しそうな顔をして言いました。

「まず、食べ物を捨てるのを止めて下さい。 そして
寒い寒いと文句を言うのをやめて下さい。」


北の子供は驚きました。
どちらも当然のようにしてきた事だからです。

「でも、美味しくなくなった食べ物は捨てるしかない し、コートが薄くて寒いんです。」