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harukichi

渡邊安治『AKAI HANA』
(le lezard noir)2008年発売

2009.6.27Sat12:35

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渡邊安治の緊縛写真集(カラー・モノクロ67ページ)。四人のモデルを章毎に分けた構成、縛りは大御所雪村春樹が担当しているため縄目も美しい。緊縛ではるが「縛り」そのものを正面から捕らえたものではなく、縄を解いた後の縄跡や、ふと見せるモデルの表情そして写真の中で被写体をどう配置するかという所に重点を置いており、渡邊の言う「アブノーマル、そしてエロティックな表現を斜めに思考」が表出されている。また出版社lezard noirの意向かもしれないが、アラーキーっぽい写真が多い気もする。モデルの一人は自吊りパフォーマーでも有名な浅葱アゲハ嬢だ。

 
 
 
 

harukichi

Philippe Fichot『The Visionary Garden 2』
(Ultra Mail Prod)2005年発売

2009.6.24Wed22:45

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Die Form名義でCDも出す写真家Phillippe FichotのCD付写真集(約170ページ)。森の奥深く死体のように転がる全裸女性、ラバーマスク&コルセット&ハイソックス&緊縛のフェチSM系、機械に多重投射される女性、機械と融合しシンメトリーに配置されるバイオメカノイド写真、樹齢数千年の大木から生まれ出ずる人間、全てが白黒で撮影されたヨーロッパ・テイスト溢れる美しい写真となっている。所々中折になっててめくる楽しみ倍増。CDはインダストリアル・サウンドスケープな内容、荘厳な雰囲気のなか鐘が鳴りハイソプラノがループしながら飛び交う。薄暗いシンセサイザーにエレクトロニクス・ノイズが間欠的に入る。金属板を叩いてるようなパーカッションが入ったり、4ビートの荒廃インストや男が囁く歌物なんかも。古色蒼然たるフィルムとインダストリアルな音がフェティッシュな雰囲気を醸し出すビデオクリップも収録。

 

ピーター・ガブリエル『OVO』のジャケットで有名。巨大な自然インスタレーションから葉っぱを浮かべただけの小さなものまで、ドイツ人美術家ニルス・ウド(1937年生まれ)の作品集。2002年に日本で巡回展をしたので知ってる人もいるかな?色々な草花、木の実を使って美しい別世界を作り出す。普段気にも止めない物にほんのチョット手を加えるだけでこんなにも不思議&麗美な風景が現われる。ニルス・ウドは魔法使いだ。しかもその魔法は誰でもできる簡明さなのだ。今すぐ真似してニルス・ウドごっこができる。タノシイ。(神奈川県藤野で行われた)10メートルくらいのクレーターに竹を敷き詰めた巨大な巣のインスタレーション制作中の写真も載っている。

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Nils Udo 『Art In Nature』
(Flammarion)2002年発売

2009.6.24Wed22:18

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harukichi

陽月, 吉田 良, アニエス・ベー 『Ecole(エコール)』
(飛鳥新社)2006年発売

2009.6.24Wed21:36

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ルシール・アザリロヴィック監督の少女映画『エコール』の世界を球体間接人形で表現した写真集。登場人物7名の特徴を捉えた7体を人形作家の陽月が製作し、自身が人形作家でもある吉田良が写真を、アニエス・ベーが衣装を担当している。大きな革カバンの中から人形が現れ外で遊びそしてまたカバンに帰っていくと言うストーリーに沿って写真が撮られており、森の中で焚き火やフラフープ、洋館で背中に羽をつけてのダンスや館内探索をしている少女人形の姿は無声映画のスチール写真を見ているようでもある。川の浅瀬に浸かった人形のキャミソールから透ける薄ピンクの乳首や、木綿パンツ一枚で横たわる姿に貴兄の愚息も悶絶せざるを得ないであろう。澄んでいるが無意思のガラス眼球を見れば死姦してしまった気分にも!巻末には映画『エコール』撮影時のモノホン少女達を撮ったポラ写真36枚が載っているので、人形じゃもう我慢できないと言う本格派も大満足。

 
 
 
 

Daniel & Geo Fuchs 『Conserving』
(Edition Reuss)2000年発売

 

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2009.6.24Wed21:26

自然博物館や解剖学所蔵品の一般公開されていなかった標本をドイツ人写真家Daniel (b. 1966) とGeo(b. 1969)が撮った美しい死体(全てホルマリン漬け)の数々。魚篇、動物篇、人間篇の三部で構成されるハードカバー写真集(縦32横25厚さ3cm)でしかも頭部だけとか手だけとか。光の当て方が壮麗で非常に美しく、また6色印刷なので超リアル。魚のうろこ、動物の毛並み、胎児の肌、思わず撫でてしまいます。魚は余り違和感ありませんが、ねずみや熊(の胎児)を経て人間篇(顔面切断など)まで来るともう……(心臓極弱な方は御遠慮下さい)。しかしここにはグロテスクの欠片も無く、あるのは見ているだけで耳がキーンと鳴るような静謐さ、そしてドイツ人らしいピシッとした画面割なのです。ちなみにラムシュタインのアルバム『ムター』のジャケ(胎児の青白い顔がドアップになってる)はこの本から取られました。

harukichi

 
 
 

2005年7月17日、64年の生涯を終えた緊縛師明智伝鬼。斎藤が2001年から2003年まで7回にわたり撮影した明智伝鬼のドキュメンタリーとも言える内容で、セッションを重ねる毎に縛師、カメラマン、モデルのインタープレイが濃蜜になっていく過程も楽しむことができる。縄を通して現われる女性の究極美、同じ縛りは決してしなかった明智の多彩な縄技、そして晩年には意志に反して縄が行きたい方へ動くという「縄が走る」境地にまで達した縛師の姿を捉えた貴重な記録である。明智伝鬼を知らない人には新鮮な驚きとして、また交友があった人には明智を偲ぶ写真集となるであろう。

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2009.6.24Wed21:18

斎藤芳樹『AKECHI』
(新風舎)2007年発売

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mako

芯ある「甘さ」=写真集「白い風」

2009.6.9Tue22:22

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 その構成力を「メンズビギ」認めさせた植田正治。
 この山陰のオールドモダン写真家は、コダックのベスト判クラッシックカメラの単玉レンズを、ペンタックスLXに装着して山陰の町を撮り下ろしたのがこの写真集。
 LOMOだとかのトイカメラがブームになるはるか以前に描写の甘さを構成のゆるぎなさにコラボさせた不思議な写真。と言うか道具が作り手の感覚に応えるその不思議を味わえる写真集です。
 

 

2009.6.9Tue13:02

001

ここにレビューの本文が入ります。
その秘められた価値が未だ日の目を見ていない「埋もれた名作」について、あなたの思いの丈をぶつけてください!

 
 

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ここにタイトルが入ります。
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  • 著者:STUDIOVOICE
作 成 日:2009 年 06月 09日
発   行:STUDIOVOICE
BSBN 1-01-00024774
ブックフォーマット:#496