CONTEMPORARY  |  STUDIOVOICE

現代音楽作曲家伊福部昭(1914-2006)のオーケストラ集。日本の武家公家といったこじんまりした世界観ではなく、まだ大陸と地続きだったころのような巨大にして雄大なアジア音世界。分厚く煽るホーン、一歩一歩踏みしめるようなリズム、アグレシッブな突っ込み全奏、かと思えばピアノやヴァイオリンの和風単旋律が悲しげにたゆたう。急激な音量大小がクール。短いメロディを執拗に積み重ねながら前へ前へと攻め込んでくる「リトミカ・オスティナータ」がサイコー。コンサートでは演奏されないと暴動が起きると言われる(笑)、ゴジラを含む特撮メドレー「SF交響ファンタジー第一番」ももちろん収録!

 
 

2009.5.9Sat22:48

harukichi

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伊福部昭『シンフォニア・タプカーラ 他』
(ナクソス)2004年発売

単語は日本語だけどセンテンスが意味不明なハナモゲラ詩を作曲家足立智美が率いる奇天烈コーラス・グループ(男女8人組)が歌う。コラースといってもしゃべる感じに近く歌ってるとは言えない。8人がバラバラに発話しながらも、合わせる所はきちんと合わせたりユニゾンしたり。逆に最初だけ同時で徐々に単語がずれてくるミニマル手法を用いた曲や歌詞が“よ”と“も”しかない曲、発声だけで作り出す風響ノイズドローンな曲も。高円寺百景の現代音楽版みたいな印象。

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harukichi

2009.5.9Sat22:46

Adachi Tomomi Royal Chorus『Yo』
(Tzadik)2003年発売

 
 

芥川也寸志『エローラ交響曲 他』
(ナクソス)2004年発売

 
 

harukichi

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現代音楽作曲家芥川也寸志(1925-1989)のオーケストラ集。ゆっくりしたパートは重く不穏気、ディープな弦楽器のうえにホーンが圧し掛かる。速いパートは楽器群がユニゾンで小さなフレーズをどんどん反復累積してゆく。随所に現れる和風メロディも決して臭過ぎず、加速する時も余裕を持ったスピードで全体に上品。伊福部昭に余所行き衣装を着せてマイルドにした感じ。明るくおおらかな一楽章からNHK大河戦国ドラマ叙情の二楽章を経て伊福部直伝(?)のミリタリードラム・マーチングにのってズンズン展開する最終章に至る「交響三章」(1948)がいい。

2009.5.9Sat22:43

 

 

2009.6.3Wed14:58

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  • 著者:STUDIOVOICE
作 成 日:2009 年 06月 03日
発   行:STUDIOVOICE
BSBN 1-01-00024622
ブックフォーマット:#478