ドミニク・ドリューズ インタビュー  |  .TxT

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先頃、発売されたロワイヤルド・リュクスのパフォーマンスを収めたDVD『巨人の神話』と『スルタンの象と少女』を監督したドミニク・ドリューズ氏が来日した。

ロワイヤル・ド・リュクスとラ・マシンの両方を知るドリューズ監督に、DVDの見所やふたつの集団の今後の予定などについて話を伺った。

巨人の神話/スルタンの象と少女 ロワイヤル・ド・リュクス [DVD]
http://www.amazon.co.jp/dp/B001QYPD60

監督:ドミニク・ドリューズ

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Q:DVDの見所は?

A:3つあります。
 1つ目は、「ユニバーサル・ランゲージ」です。世界中、例えば、モロッコ,カメルーン、中国などを、ロワイヤル・ド・リュクスが旅をしてパフォーマンスをする、それが世界の人達に通じる、そういったところを見て欲しい。
 2つ目は、同じ場所で同じ町で、巨人が15年パフォーマンスを続けている、人々の心に焼き付いている、そういう所を見て欲しい。この劇団が革命的なことをしている。劇場ではなく、町に出て活動している。他のものとは違う、とてもアヴァンギャルドな活動をしていて、でも、豊かな人も貧しい人も子供も学生も、同時に、工場で働く人々や一般の人々、いろんな人にアピールしている。そういったことがこの映像に入っている。

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 3つ目は、私は、幼少時代が人間の形成において重要だと思っています。この時期に、大きな象等の様々なキャラクターを見る事が印象的だと思います。見ている人は小さい子供のようです。自分たちの幼少時代に回帰する、というような感覚があると思います。こういった部分は、ドキュメンタリー監督としてとても魅力を感じましたし、そういった点を見ていただきたいです。興味深い事にこういった事実は、日本、フランス、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、アフリカ等でも同じです。
 1つ目の「ユニバーサル・ランゲージ」に戻りますが、ロワイヤル・ド・リュクスは世界中で活動していて、いろんな国でいろんな事をやっていても、それは同じように受け止められ、同じように通じています。その事は私にはとても興味深く、ユニバーサルなものと、その地域ごとの特殊なものの、接点や違いを知りたいです。

A:ラ・マシンのディレクターは、ロワイヤル・ド・リュクスの創始者のひとりでもあるので、共に活動をしてきたのですが、その後、別々に活動をすることになった。
 これはどうしてかと言いますと、私が思うに、ラ・マシンは、“Living Machine(生きている機械)”、ロワイヤル・ド・リュクスは、“メッセージを伝える”ところに焦点を当てている、と思います。その部分で、別れることになって、それぞれが独自に活動をするようになったのかと思います。
ロワイヤル・ド・リュクスは長年の歴史があるので、完成されたものであるのに対して、ラ・マシンは新しくて実験的であると思います。それは、町における機械のサーカスみたいなものですよね。これに対して、ロワイヤル・ド・リュクスの方は、都市空間におけるお伽話みたいなもので、ストーリーを伝えることに重点を置いています。

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Q:ふたつの劇団の違いは?

 フランスでは、ロワイヤル・ド・リュクスは長い歴史を持っていて、慣れ親しまれていますし、例えば、アメリカではロボット・ショウ等があるので、ある程度は知られているのですが、恐らく日本では巨大な機械を使ったショウはあまりなく、新しかったのではないかと思います。だから、両劇団の差もよくわからなかったのではないのでしょうか。
 また、ラ・マシンの制作者は、ひとつの造形を作り出す彫刻家タイプです。2008年リバプールでのクモのショウは、クモが動かないで大きなビルに吊るされていた時でも、全体が絵になっていた。こういったことはロワイヤル・ド・リュクスの方ではないと思います。
もちろん、何十年も一緒に働いていた人々ですので、共通する部分はありますが、ただ、今では違う行動に入っています。

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photo | .TxT

Q:象や少女、巨人に私たちが出会う機会は?

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A:可能性はあると思います。ジャン=リュック・クールクー氏(ロワイヤル・ド・リュクス主宰)次第ですが、彼が作っている神話や世界、そこにスルタンや象、巨人がいる。次のショウはベルリンやニューヨークだったり、ナント、あるいはもっと他の所に行くと思うのですが、その時にどんなものを見られるか、というは私もわからない。彼がひとつのショウで、巨人、黒人の子供、象、キリンなどを一斉に見せることもあるかもしれません。
 彼の特徴として、次のショウでは、その前にあったショウのキャラクターからひとつを選ぶ、というのがあるので、恐らく、次のショウでは、この前のショウの中から何かが選ばれてそこにいると思います。次のショウへの関連性を持たせています。

A:違うと思います。次のショウ6月の始めにナントで見られると思います。
日本でDVDが発売されるのを予期していなかったのですが、それが実際に起こって、とても嬉しいです。ありがとうございます。
今回DVDが発売され、日本の皆さんがどういった反応をするか、どういった感想を述べられるかが楽しみです。最初に言った「ユニバーサル・ランゲージ」の答えになりますので。劇ですので、観衆がいなければ、意味がないことなのです。

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Q:次のショウに象や少女が?

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ドミニク・ドリューズ
インタビュー
  • 著者:TxT
作 成 日:2009 年 04月 30日
発   行:TxT
BSBN 1-01-00023876
ブックフォーマット:#307