RELIEF  |  Culdcept

photo | Naoyuki Katoh

illust | Naoyuki Katoh

はじめに

「カルドセプト」というゲームを作り始めて、はや10年以上が経ちます。「カルドセプト」はいわゆるゲーム機用のゲームソフト。いわゆるスゴロクのようなボードゲームで、多人数と対戦することが面白いゲームです。その楽しさを感じてもらおうと、不定期ではありますが、全国大会を開催してきました。
先日、その5回目の全国大会を、最新作である「カルドセプトDS」の発売にあわせて開催しました。2008年11月末から2009年2月頭までの約2ヶ月かけて行った予選大会では、延べ6,000名以上の応募があり、総試合数約40,000試合の中から勝ち上がった、64名によって、日本一を決める本選大会を2009年2月28日に行いました。
選手たちは、日本一を目指して、それこそ、寝る間も惜しんで対戦を行ってきた人たち。優勝者には、心に残る賞品を出したいと思い、第一作目からカルドセプトのメインイラストをお願いしている加藤直之さんに相談しました。そして、カルドセプト世界の絶対神「カルドラ」のレリーフを作ってくださることになりました。
加藤直之さんが作るレリーフ!
この賞品に、関係者一同からは、「俺が欲しい」の声が・・・。
そして、選手でなくても、欲しくなるような、素晴らしいレリーフが出来上がりました。
このブックは、その制作風景を記録したまとめたものです。折角、制作するということで、何か記録に残したいと思い、加藤さんとともに作りました。ぜひ、皆さんにご覧頂き、ご興味を持っていただければ幸いです。
         カルドセプト プロデューサー 武重康平
            http://ds.culdcept.com

カルドセプトのメインビジュアル。創造神カルドラです。

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Culdcept | Copyright © OmiyaSoft.

加藤直之

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素材は石粉粘土。紙粘土の上位バージョンです。まずは全体の大きさを決めねばなりません。受賞者が机の上に置けるような葉書サイズにしました。スチレンボードの上に盛って行きます。

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絵を描くときと同じように下書きを描きます。レリーフでカルドラの顔(というより女性の顔)に挑戦してみたかったので、全体の中での顔のサイズは、いつも以上に気を遣います。

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バストの上半分だけ思わせぶりに画面に残るようにしました。制作中の光源は右上にあります。そのまま撮影しました。つまりこの写真と同じ状態で立体を把握しながら作業が進んでいきました。

自分の指(の腹)部分で形を整えていきます。下書きの時よりもだいぶ顔が大きくなりました。胸の盛り上がりを画面のどこまで入れるかもレリーフならではの悩みです。縦横比を変更して、

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女性の顔や胸の盛り上がりの大まかなところが完成しました。カメラのアングルを変えて記念撮影です。半立体(レリーフ)ですが、下から見上げた顔も、なかなか様になっています。

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スチレンボードと粘土の隙間の固着力が弱かっただけでなく、スチレンボードの強度も足りなかったようです。粘土が乾くにしたがって土台ごと全体が反り返ってきてしまいました。

バそこで粘土をスチレンボードから剥がし、昔100円ショップで買って使わずにいた「まな板」に、強力なゴム製両面テープを使って貼り直します。これなら反ることもありません。

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せっかく、絶対に反らない素材を使うのだからと、全体の厚みをもっと増やして重量感を出すことにしました。粘土が厚くなりすぎると、内側がいつまでも乾かないので程々にします。

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まずは冠部分です。鎖骨から胸の盛り上がりに続く曲面も滑らかに仕上げます。人が服を着るのと同じように、人間の皮膚を完成させた後で、その上に装身具を盛り付けることになります。

顔が完成に近づきました。顔がうまく出来なければ周辺がどんなに出来が良くても作品は完成しません。逆に顔さえうまくいけば、他はどうとでもなります。

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