本のあつまる ところ 04松本弦人  |  mediaseven

 

本のあつまる
ところ
04松本弦人

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松 本 弦 人
__________matsumoto gento

グラフィックデザイナー

グラフィックを中心としたさまざまなジャンルの企画、デザインと、著者・ 原作者としてデジタルメディアなどの企画制作という二軸で活動する。最近 の仕事は、LAFORET GRAND BAZAR、BEAMS 30周年カタログ雑誌「B」など。
07年より、雑誌や書籍、絵本や写真集、日記などの本がつくれるWebサービス 「BCCKS」をはじめる。

BCCKS http://bccks.jp/

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当日、松本さんが話されたことの
ダイジェストです。

BCCKS.jpは、誰もがかんたんに本(BCCKS)をつくって、公開できるウェブサービスであり、「もうひとつの本の形=BCCKS」があつまるところです。
「ブログが、本というかたちになっているといえばそれだけの話」かもしれません。しかし、本というフォーマットがこれほど実現できたウェブサービスは、これまでありませんでした。「情報が紙に刷られて綴じられている」という単純なかたちが何千年と変わらない本。そんな本をいろんな人たちがつくると何が起きるのかーそういった興味をもってBCCKS.jpは2008年2月にはじまりました。

——何十世紀もかわってない本というフォーマットにこだわる

——やりたいなぁと思ったトーンのイベントができた

BCCKS.jpの最初の1年間でエポックメイキングなものは、「写真公募展」(リトルモア・BCCKS共催)です。BCCKS.jp上で写真集をつくって応募するというもので、一般的な公募展とちがうのは、応募するとすぐに作品が公開されるということです。
最初はあつまらないと思っていたそうですが、フタをあけてみれば応募点数860冊、しかも写真集としてあってもおかしくないクオリティのものがあつまりました。
しかもその公募展は、たった一回の開催で、応募する人たちの手によって「トーン、というかにおい」がつくられていきました。

第一回写真公募展:http://littlemore.bccks.jp/
リトルモア:http://www.littlemore.co.jp/

——ロウなデータ、生なデータみたいなものが綴じられたときのインパクト

860冊の写真集のなかから松本さんが紹介してくれたのが、『my little dead dick』と『青春吉日』です。
どちらのBCCKも、取材する立場ではけっして写すことのできない、それを経験した本人にしか分からない「ロウなデータ、生なデータ」が綴られています。そして、生なデータが綴じられたものがダイレクトに公開されることこそが写真集公募展で期待していことであり、それを可能にするのが「BCCKSのツール性」なのです。


◎my little dead dick
二人の男女が南東アジアの各地を転々としながら撮った写真が綴られたのが『my little dead dick』です。二人の親密な時間がつまった一冊で、読んでいるとうらやましさと気恥ずかしさが同時に感じられます。

◎青春吉日
『青春吉日』は、危うさと活気が同居する都市の現実を、そのど真ん中で切り取った写真が綴られています。このBCCKのもつ生な感覚はじっさいに見て、感じてみてください。

◎my little dead dick
二人の男女が南東アジアの各地を転々としながら撮った写真が綴られたのが『my little dead dick』です。
http://littlemore.bccks.jp/?more=1#B17164,N0

◎青春吉日
『青春吉日』は、危うさと活気が同居する都市の現実を、そのど真ん中で切り取った写真が綴られています。
http://littlemore.bccks.jp/?more=1#B19323,N0

——グラフィックデザイナーであり、作家である部分もある

ところで、松本さんはなぜBCCKS.jpのようなウェブサービスを考えられたのでしょうか。
BCCKS.jpのようなCGM (Consumer Generated Media)は、誰でもコンテンツがつくれて公開できるという利点が、ときにクオリティの水準が保てないという欠点にもなるものです。卓越した作家性をもって自分の世界をつくってきた松本さんが、そういった欠点をもつCGMをなぜはじめたのか、これまでの仕事を紹介してもらいながら話を聞きました。