本のあつまる  |  mediaseven

本のあつまる
ところ
03江口宏志

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「ユトレヒト」代表

ソニー・ミュージックエンターテイメントで通販ビジネスに携わった後、99年よりオンライン古書店をはじめる。02年にセレクトブックショップ「UTRECHT(ユトレヒト)」をオープンし、ウェブと店舗の双方で本の空間を手がける。そのほか、書店やライブラリーのディレクション、書評執筆、アーティストブックの出版など、さまざまなかたちで本に携わる。

http://www.utrecht.jp/

江 口 宏 志
___________eguchi hiroshi

本のあつまる
ところ
03江口宏志

 

 
 

当日、江口さんが話されたことの
ダイジェストです。

——会社に行って、本屋になりたいから辞めるって言った

ネット通販の会社で勤めてられた江口さんが本にまつわる仕事をはじめられたきっかけは、自分の価値観でモノの価格が決められる世界を知ったことだそうです。

古本屋をめぐりながら、本の価格が店によってちがうのを見るのが好きだった江口さんは、ほかのお店より高い値段をつけながらも納得させてしまう書店があることに気づいたことが、その世界を知るきっかけだったといいます。

渋谷ののんべい横丁に書店「Non」をオープンされた江口さんでしたが、古書組合に入って古本の競売に出かけても、お客さんにあわせて新刊本に力を入れても、「フツーの本屋さん」になっていくように思ったそうです。
そのなかでおもしろかったのが、ギャラリースペースだったといいます。そこに作家がいて、その作家を好きな人が来て会話が生まれる場所になり、その会話から思わぬ情報を聞けたりするのが楽しかったそうです。

その経験をもとに、お客さんと会話をする場所として考えられたのが、中目黒の「ユトレヒト」でした。

——作家さんがいて、好きな人が来て、話をする場所ができているのが楽しい

ユトレヒトは予約制ですが、それは来られるお客さんの好みなどを事前に聞いて、「うっとおしいくらいに接客をしよう」という考えによるものです。
*写真は店内の書棚。

——お客さんと本を見ながら話をする場所。
売れればいいけれど、話をする場所

──探しているかどうか分からない本に出会えるかなぁって思うんです

本屋に行くと、「探している本があればネットで買えばいいわけだから、探してもいない本にこの何十万冊の本から出会う確率は大変なものだ」と思う江口さんは、ユトレヒトと並行して、本の並べ方や見せ方を変えることで本との出会いをつくるプロジェクトをはじめられます。


●講演で触れられた江口さんのプロジェクト●
○ものづくり学校 IID Winter Festa 2008
世田谷区池尻のものづくり学校で開催されたIID Winter Festa 2008にてテンポラリーな書店をディレクション

○NorthFace大阪店
アウトドアブランドNorthFaceに依頼され、ショップ内にブランドコンセプトが伝わる書棚をディレクション

○KOKUYO エコ・ライブ・オフィス・ライブラリー
KOKUYOの実験オフィスをつかうユーザ向けに、仕事をサポートする本をあつめた書棚をディレクション

○トットリノススメ 射的本屋
鳥取市のまちづくりイベントでのプロジェクト。射的の的が本になっている

ものづくり学校 IID Winter Festa 2008のブックショップ
学校で使われてない机やミシン、糸のこをつかって書棚をつくることで、ただ本があるだけじゃないことを伝えたかったといいます。

──新刊本屋で頭がクラクラしちゃう人に興味をもってもらえたらいい