littlemore BCCKS第一回写真集公募展 受賞者ブック  |  littlemore

 
 
 
 
 
 
 
 
 http://littlemore.bccks.jp/

 
 
 
 
 
 
このブックは、
2008年8月8日〜10月27日に開催された
「littlemoreBCCKS第一回写真集公募展」

の最終結果をまとめたブックです。
受賞者による作品解説およびコメント、
審査員からの講評を掲載しております。

littlemoreBCCKS
 
 
第一回 写真集公募展概要

<審査員>

デザイナー
葛西薫/中島英樹/服部一成/松本弦人
 
写真家
宇壽山貴久子/梅佳代/大森克己/瀧本幹也

編集者
孫家邦(リトルモア代表) /大嶺洋子(リトルモア)/吉澤藤佳(BCCKS)
 
 
<主催>
株式会社リトルモア/株式会社BCCKS

 
 
年齢、性別、プロ、アマ、個人、グループ及びテーマは問わず、
 WEB上のBCCKS公募専用フォーマットを使用した形態のみで作品を受付。
  
大賞1作品(リトルモアより写真集として出版)
部門賞(審査員賞など)
 ※2009年1月10日(土)〜25日(日)リトルモア地下にて受賞作品展を開催。
 
 
<開催期間>
 公募期間:2008年8月8日(金) 〜10月27日(月)12:00受付終了
 審査発表:2008年11月上旬〜随時入選作品発表
 2008年11月28日(金)最終審査発表

 
 
 
 
総 評

 
 
 
 

銀塩写真が持つ「お祝い」&「呪い」の力っていうのも、やっぱスゴイっす。ハイエスト・ハイライトですら何かが宿ってしまう強さ、もしくはうっとうしさ。

つまり、あたりまえだけど、アウトプットがどのような形であれ、一番最初のスキャニング(あるいは撮影ともいう)が重要だな、とも素朴に思いました。そこがいちばん嘘がつけないところですよね。無意識の入り口ね。

なにかすごいはじまりの予感がします。来年も楽しみにしています。

次回応募される方は応募要項よく読んで下さいね。結構大切なこと、書いてあります。

 
 
大 森 克 己( 写真家 )

 
 
 
 
 
従来、写真集をみるという行為は、手に持った感触、重さ、紙の質感、匂いなんかを感じるあたりから入って行く、体育のような振る舞いだったと思うんですが、BCCKSで写真集をみるのは、なんかいきなりの内視鏡検査みたいな感じがしました。(大きくいえばやっぱり体育なんだけど)

で、まず応募者の編集能力の平均値の高さに驚いた。これはもう後戻りできない感じですね。それゆえに、紙一重なんだけど、「すぐれた写真集」と「すぐれた写真集のプレゼン」との違いがすごく気になったし、やっぱり「編集」ということが動機になっている表現はつまらなくて、「編集不可能な何か」と格闘するところから始まっている表現は素晴らしい、少なくとも誰かが必要とするものになっているなぁ、と思いました。

デジタル写真はスゲぇなというのも、今さらながらに感じました。ハイライトの情報量の無さと一つのイメージに対する人間の滞空時間の短さ。なんか「想いで」の質というものがすごいスピードで変わっているよね。3秒前がもう懐かしいよ!

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
受 賞 作 品

 
 
littlemoreBCCKS
 
 
第一回 写真集公募展
 
 
 
大賞
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『varnish and mortar』
 
 
永井祐介

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
http://littlemore.bccks.jp/#B19389,P95969

 
 
 
 
 
 
 
【受賞作品の解説】
 ヴァーニッシュ(ニス)とモルタル(漆喰)とは、
写真の表面性=写真そのもののこと。

第一回 写真集公募展 大賞
 
 
『varnish and mortar』


 永井祐介

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
受賞者コメント
 
 
 
 
 
 
 
PROFILE

 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
写真は自分の感覚ととても密接で、それだけに外部に晒すのがとても難しく、いままで至極私的な領域(お菓子の空箱)のなかにしまいこんでいたので、そんなモヤッとした写真との対話に区切りをつける意味で今回応募をしました。
思いがけず素晴らしい結果をいただいて、自分の写真が何かを伝えることが出来たのだと思うと、本当に嬉しいです。
 
 
1985年生まれ

 
 
 
審査員コメント

photo | 永井祐介

 
 
 
カメラの目が澄んでいると思った。
無計算にちがいないと思うが、
一枚一枚、画角、色、光、空気に否応なく惹かれていく。
あたりまえのことだが、この風景の前に作者が立って、カメラで切り取ったわけで、
このように眼前を捉えてしまう感受性に嫉妬をおぼえた。
タイトル、レイアウトも好ましい。ラベルを貼りつけたような
裏表紙のデザインがまた意表をつく。
 
 
 
「だから、何度も言っているんだよ、答えなんてないんだから。」
我々の世界は、まさしくそう思う。
しかし、カメラは、客観だ。
このことばは、作者の意思だ。
審査後、彼にあった。
コトバを話したかったけど、それも、意味はあまりないと、感じたから。
二本のバラがただ、枯れそうなくらい、育っていた事は、このメタファーなのかもしれない。

 
 
 
葛西薫
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
中島英樹