あしあと    |  noabi

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さらりさらりと歩いては、
正しい距離で振り返る彼ら。



嫌うことは関心のあらわれだと、

冷めた夕方の空から、まどガラスにぽつぽつと水滴が頬をよせ、私も同じようにぴたりと頬をよせる。
あなたも今どこかでこの雨を憂鬱に思っているだろうか。
こんな
同じ雨に降られるくらいの距離なのに、挨拶を交わすことさえもうないのかもしれないね。
すべてを偶然にまかせることにしたら、いさぎよくかっこよくなんてもっとも遠い道になってしまったよ。

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よろこぶことをしてほしい
それ以外は二の次よ

かなしみにまかせて
あなたを強く押した
両腕にぐっと力をこめて
心にはりついたたくさんの言葉を
べりっと
強い決意ではぎとった
もうこれは戻らない
いぜんのように
目をふせて飛び上がっても
どこへもいかなくなった
そんな超能力が
あったのかと聞かれると
あったのだ
あのころのわたし

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月がこうこうとして
頼りない足もとを勇気づける

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雨があがりました 


でも君はまだ
地面と斜45° 





アスファルトをみるのって
飽きないよね

おたがい強くならなきゃね
と別れにきみはいった

それからうんと大人になって
ぼくはほんとうに強くなった




きみは強くなったのか
確かめたいのだけど
どうしたらいい?

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見慣れていたつもりだったのに
もう一度振り向いて
まじまじと観察してしまった
すると
色んなことがはっきりとしてきて
ふいに真っ直ぐ見返されでもしたら
困ったことになると思い
あわてて外へ向きなおって
風にあたっているふりをした
それから肩をいからせて
視線を背中で打ち落とせるように
心を盗まれまいと強張っていた

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